ヘルシンキ(フィンランド)

2019年7月

Helsinki(ヘルシンキ) フィンランド編①

 

今回は北欧フィンランドの首都であるヘルシンキからです。
滞在した首都のヘルシンキで、3日間、毎晩ダンスパーティに行きました。.


1日目
ラバタンシというフィンランド特有のダンスパーティに行きました。この情報は泊まったホテルのフロントで聞きました。会場(LAVA)はヘルシンキ中央駅から25分ほどバスに乗った所にありました。ここはコミュニティセンターのような所で、50人位の人が集まっていました。全くの普段着、ダンスシューズは履いてる人が多いですが、普通の靴の 人も。

ここで幸運なことに、フィンランド人のマリアンという、日本が大好きなダンスの先生と偶然出会いました。この先生は、以前一年間だけ金沢の大学に留学していたそうです。この先生からフィンランドのダンス状況についてかなりの情報を得ました。

ヘルシンキの人々は程度の差はありますが、皆さん英語が話せました。ラバタンシのラバ(LAVA)は「会場」の意味で、タンシは「ダンス」。フィンランドでは以前DanceのDaをタと発音してたそうです。ラバタンシは普通は郊外で行なわれ、生バンドが入って20種類くらいのダンスを行うそうです。

ここのラバタンシはボランティアでやってるらしく、入場無料でした。ダンス種目と曲名とバンド名が紙に書いて壁に貼ってあり、曲を流すことに線を引いてました。一つのダンスを丸々一曲違う2曲をかけていました。したがって、1曲が3分間から4分間あります。日本のパーティで流れる曲は、短いもので1分、普通1分半。JSDCでは、2分15秒くらい。ですから踊り続けている時間は我々より長いです。
ここでは皆さんソフトドリンクを各自飲んでいましたがアルコールを飲んでる人はいませんでした。
ラバタンシは、皆さんダンスを踊っているが相手を探す所でもあるとのこと。以前はダンスしか遊びがなかったそうです。

ここでのラバタンシは、夏は隔週、夏以外は毎週夜7時から11時までということでした。フィンランドの夏は、白夜と呼ばれるくらい日が長いです。
私は全く初めての土地で、帰りのバスの時間などもあるので、2時間も足らずの間に、2.3人の女性とマリアン先生と何曲か踊り、後はマリアン先生からフィンランドダンス情報を聞いていました。

ここのダンスのリストには上から(写真の中にも)
・ワルツ
ワルツはウインナーワルツ、アルゼンチンタンゴののワルツとしても踊っている人もいました。
ヨーロッパではワルツはウィンナーワルツの事で、
日本やアメリカではスローワルツの事。
・タンゴ
コンチネンタル風のタンゴがかかっていましたが、
マリアン先生曰く、どんなタンゴを踊っても構わないと。多くはフィニッシュ(フィンランド)タンゴを踊っていました。基本はフォックストロットSSQQの前のベーシックと殆ど同じらしい。私はマリアン先生と一曲目はアメリカンで、2曲目はアルゼンチンで踊りましたが難なくフォローしてきました。ちょっとビックリ。
・フォックス
フォックストロットのことで、アメリカンのSSQQの4歩を色々なステップでやっていました。
・ボルッカ
・スローワルツ
・タンゴ
・フンパ(発音?)フィンランドのダンス
・ブグ
スウィングジャズの曲で踊り、ブギと関係あるのか? ダンスの名前は違いますが、スウィングジャスで踊るダンスが多いみたいでした。我々もスウィング、ジルバ、イーストコーストスウィングなどと言ってるように、呼び方が違いました。
・チャチャ
・サルサ
・ジェンカ?
フィンランドのダンス
・タンゴ
・フォックス又はymym?
・ボレロ
JSDCでやってるアメリカンボレロとは違うらしいですがが、私は我々のボレロをどなたかと踊りましたが難なくフォローして来るので、又ちょっとビックリ。
・タンゴ
・キゾンバ
今世界中で流行ってるダンス
・ブグ
・リンディホップ
これはちょっと驚き
・タンゴ
・バチャータ
・サンバ
・フッックス
・ワルツ
・タンゴ
・フィンランドのダンス
・スウィング
・?
・タンゴ
・ワルツ
ここからラテンダンスになります。
サルサ、メレンゲ、バチャータ、レゲトン、キゾンバ、ズーク、
このバラエティに富んだリストには驚きです。
でもこのリストはどの様な基準で作ってあるか私には理解不明。
又先生も生徒もこれだけ全部踊れるのか?と思いましたが、マリアン先生は全部出来るようです。勿論アルゼンチンタンゴもです。皆さん、組み方とか足をきちっとかかとから行くとか揃えるとかは、全く重要ではなくただ踊って楽しむ。とにかくステップはたくさん習うようです。

前回のチェコのプラハや、オーストリアのウィーンの様にレッスンやパーティはカップルでしか参加できないということは全く無く、ここでは多くはシングルで来ていました。

先ずは初日のご報告でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルシンキ滞在2日目

前日のマリアン先生からの情報で、夏の間だけヘルシンキのオペラハウスの近くの大きな公園の一角で、毎週火曜午後4〜7時でリンディホップのパーティがあるということでした。私がリンディホップにはまっていたのは25年も前。今では殆ど1歩のスウィングしか踊っていません。私はいつもの様に草履で出かけ、湖の岸を裸足でカモのフンを避けながら歩きながら会場に着くと40人くらい踊っていました。周りで沢山の人も見ていました。 円形のウッドフロアがあり、バンドも入っていました。色んなスウィングジャズが流れていました。人によっては、一歩のスウィング、三歩のイーストコーストスウィング、リンディ、プルース、パルボアなど色々スウィング系のダンスを踊っていました。ここではウエストコーストスウィングで踊ってる人はいませんでしたが、マリアン先生に聞に聞くと踊る人は少ないですがいるそうです。ここも無料で、ある女性がボランティアで毎年主催してやってる様です。私は2人女性と少し踊った程度でマリアン先生に質問ばかりしていました。ここでは私は裸足で踊っていましたが誰も気にしてない感じでした。

皆さん結構踊り込んでるなと思っていると、ここにも来てくれたマリアン先生曰く、この場所には沢山のダンスの先生も来てるとか。マリアン先生の生徒さんも何人も来てたようで、そのカップルを見るとアドリブを入れてリンディホップを踊っていました。どのダンスでも言えますが、アドリブを入れれるというのはかなり踊りこんでる人です。マリアン先生はリンディホップもできるのかとちょっと驚きで、実際教えてるクラスを見てみたいと思いました。ここは野外だから夏だけ開催のパーティとのこと、夏以外は夜が長くて寒い北欧では夏を思いっきりエンジョイするそうです。 又毎週日曜はここでサルサのパーティがあるそうです。 アルゼンチンタンゴのコミュニティもあるそうですが余り大きくはないということです。服装はというと、皆さん全然気にしてる感じはなく楽な夏の服装でした。ヒッピーみたいな感じの人達もいました。ここでは男性から誘っている様で皆さん本当に楽しんで踊っている感じでした。又見晴らしが良い場所なので音楽だけ聞いて楽しんでる人達も大勢いました。では又。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 滞在3日目です。

 

この日は、日本で「フィンランドタンゴ・ダンス国際協会」というグループから情報を得ていた

 

「PAVI」という大きなダンスのイベントに行きました。今回は本当に大きな規模のラバタンシでした。

...

ヘルシンキ中央駅から電車に乗って、バスに乗り継いで、いかにも北欧といった森ばかりの中を行きました。

ここにもマリアン先生は来てくれました。

ここでの入場料は16ユーロ(約2000円)で、飲食は売店みたいな所で購入になります。

このイベントを主催しているのが何と、アルコール反対運動をしているグループでしたので、ここでは一切アルコールは禁止でした。

夜7時から初心者用のスウィングボルッカのレッスンを受けました。

男性約20名、女性約50名、男女の先生とアシスタント1人、

私のやり方と全く同じようなパートナーチェンジをしながらの50分間でした。

どこも同じで、相手がいない女性が次にどの新しい相手と組むか気を配っていなかったり、

皆と同じように進まない女性が時々いるので、組んでダンスが出来ず、女性同士で迷っている姿が見受けられました。

グループレッスンで一番上手く行かないのがパートナーチェンジであり、世界共通だと思いました。

レッスン内容は、ヒール、ホップ、足踏み変え、を繰り返すベーシック。

これをやりながらレィデイスアンダーアームターンと、チェンジハンドビハインドバックをやりました。

私に取ってステップは簡単でしたが、バウンスとホップを繰り返すので、ストレッチをしてない私の膝に負担がかなり来ました。

そこにはシニアの方も沢山いたので、大丈夫かなと見てるとやはりちょっと辛そうではありましたが、休みのない男性は汗だくで頑張っていました。

8:30p.m.ころにはフロアは人でいっぱい。わたしが帰る時にも、どんどん人は入って来ていました。

多い時は、1000人にもなるという話でした。途中から若者のバンドが入り、

1日目に行ったLAVIと同じ様に2曲ずつ同じダンスのそれぞれ違う曲が流れていました。

大きなフロアと繋がっていますが、隣に半分くらいの部屋がり、大きな部屋は男性からしか誘えないシステムで、

小さな部屋ではどっちからでも誘えるシステム、又途中の1時間は女性からしか誘えないという事でした。

会場によって、男性から誘う、女性から誘う、男女どちらからでも誘う、という様に部屋が分かれているそうです。

マリアン先生が私を小さな方の部屋へ連れて行ったので、直ぐマリアンの友達に誘われてワルツ(ウィンナーワルツ)を2曲も続けて踊りました。

アメリカンスタイルの色んなステップをやりましたが大体フォローして来ます。驚きです。

そのあと又マリアンの友達からタンゴを。1曲目は、アメリカンタンゴを適当に踊り、2曲目はアルゼンチンタンゴで踊りました。

これも大体フォローしてきます。 驚きです。

全くここはどんな風に踊っても構わない感じで、色々なダンス曲が流れ、皆わかっていて色々に踊っていました。

ポルカ系は見てましたが皆さん結構違うステップでLODに守って笑顔で楽しそうに踊っていました。

もっと見たかったので、2つの部屋の境界線の大きな部屋側に立っているとやはり誰も私を誘いには来ませんでした。

男女お互いが誘って構わない部屋では座ってる人は少なく、

男性から女性を誘う大きな部屋では沢山の女性が誘われるを待っている様でした。

残念ながら帰りも余り予想がつかなかったので8時45分くらいに出ました。

マリアン先生の友達から聞くと、行きと違う帰り方を教えてくれてバスだけで30分くらいでヘルシンキ中央駅に着きました。

3日間で3つのパーティに行きましたが、ラバタンシは、私がもっと長い時間を費やすともっと色々な発見があったかなと思いました。

又ダンスクラスも見てみたいと思いました。今回はマリアン先生に出会えて色々なフィンランドのダンス事情が聞けてラッキーでした。

マリアン先生に感謝です。

 

 

 

 


まとめです。

 

早速ですが、なぜ私がフィンランドに興味を持ったかについてです。

 

私はアメリカに渡る前に京都に住んでいた頃、少林寺拳法の道場(寺)に通っていました。
その道場は、支部がフィンランドにあると聞いていました。
なぜ日本から遠いフィンランドに支部が?
そこでフィンランドという国の存在が私の頭に残りました。
また、リンディホップにはまっていた頃、フィンランドのリンディホップチーム「The Rhythm Hot Shots」の素晴らしいパフォーマンスをニューヨークで観ました。
リンディホップが始まった頃(1920年代)のスピードで踊っていたチームはその当時も多分今もそのフィンランドのダンスチームだけだと思います。
最近調べたら何とスウェーデンのチームでした。
アルゼンチンタンゴはフィンランドから来たのではと言われたフィンランドのタンゴの映画も何年か前に出ました。
他にも色々ありますがフィンランドの文化(特にダンス)はかなり進んでいるのではないかとずっと思っていました。
それで今回に至ったわけです。

先ず今回のダンストリップで思った事は、フィンランドのには独自のペアダンス文化がしっかりとある事。
去年のチェコのプラハ、オーストリアのウィーン、のようなカップルでしかダンスクラスやダンスパーティには来ないみたいなことは無く、
日本、アメリカ、アジアの様にシングルで来ている人の方が多い。
ヨーロッパのいくつかの国が何故カップルでしかダンスに行けないかは私には理解できません。
ダンスが盛んなドイツもそうらしいですが、もっと他の国のペアダンス事情も知りたいと思いました。

ラバタンシでの相手の3種類の誘い方と、1日目のLAVAで曲のリストを出すというのは、JSDCでもやってみたいと思いました。
又以前から思っていましたが、アルゼンチンタンゴのアイコンタクトで男性から女性を誘う「カベセオ」も一般のソーシャルダンスで取り入れてもいいと思いました。
ダンス種目が多い事、JSDCも16種類+インターナショナルスタイル(パーティでは使いません)ですが、日本では一番多いのではないかと思いますが、
フィンランドではもっとありました。
あまり詳しくは見れませんでしたが、私と踊って頂いた女性の方々は、知らないステップも幾つかあっただろうと思いますが大体フォローしてきました。
多くのダンスがパーティでこなせるということはリードフォローがしっかりと身に付いてるのだろうと思われます。
パーティで踊ることの最も重要な、音楽に合わせる、リード&フォロー、をもっとクラスでやっていきたいと思いました。

フィンランドのソーシャルダンスでは、ホールド、フットワーク、服装など、余り気にせず普段着で踊り、お喋りもよくして、踊りについては他の人を気にせず,
その時を本当に楽しんでいる感じでした。
何処へ行っても学ぶところはたくさんあります。
これからももっと世界のペアダンス界を見ようと思っています。
出来るだけ世界のダンス事情の皆さんに活かせる点を探して、JSDCそして日本のペアダンス界を盛り上げて行きたいと思っています。