ウィーン(オーストリア)

2018年7月

ウィーンでは2ヶ所社交ダンスの教室のレッスンを見る事ができました。1つは、ダンスフロアが5つもあり、バーカウンターや休憩用の椅子やテーブルもたくさんある近代的なスタジオでした。午後に毎日やってるというシニアクラスを見学させて頂きました。ディスコフォックスとルンバとチャチャをやっていましたが、どのダンスも男性は右足から女性は左足から始めていて、アメリカンスタイルとは反対にやっていました。ワルツもルンバ(この時はスクエアルンバSQQ)も男性右足前から始めますから当然右回転になります。休憩時間に講師の方と話すと全てのダンスは右回転から始めると言います。私どもは左回転から始め、そしてその理由も言うと、組み方からしてそれはおかしいだろうと言われ、議論みたいになり、結局競技用かソーシャルで踊る為の違いだろうと、そこで話しは終わってしまいました。この部分のコラムは、プラハから日本への帰りの飛行機の中で書いてます。ふと今斜め右の人が見ている映画が目に留まりました。ヨーロッパの映画の舞踏会のシーンで、何とウインナーワルツを踊っていて皆右回転ばかりしています。昔の舞踏会ではヨーロッパでは右回転しかしてなかったという話も聞いていました。私は映画などで舞踏会のシーンがあると回る方向と組み方について気をつけて見ています。でも映画をよく見ていると殆ど左回転もしていました。勿論社交ダンスは時計と反対周りに移動しますから、遠心力の関係上、右回転がスムーズに移動し易いのですが、回転ばかりいているウィンナーワルツの場合、1方向ですと目が回り易いですし飽きもすると思うのです。こういう事を知りたくてヨーロッパへ行く前に、特にウィンナーワルツを教えている教室にメールしたのですが、残念ながら返事がなく行くチャンスがなく、この件については又どなたかにお聞きしたいです。


話しは戻り、ここのシニアクラスの休憩中に、全員にたっぷりとアイスクリームをいれたアイスコーヒーを配っていました。聞くと冬はホットコーヒーとケーキで、これは料金に含まれていると言います。これは生徒さん達は喜ぶだろうな、でも日本で私がやれるかと言うと無理かな。すみません。何せヨーロッパのようにダンススタジオにバーがダンスフロアの横にあるなんて

アメリカでも日本でも聞いたことはありません。ダンスに対しての文化の違いでしょうか。私は世界中の何でも良いと思うところは取り入れたいと常に思っています。


2つ目の教室は、ウィーンの観光地の人が集まる場所にありすぐわかりました。今回私はWi-Fiを持っていかなかったので場所を探すのに全て街の人に聞いていました。又現地の人と話すことによって、その土地の色々なものがわかってもきます。まあ何処に行っても結構いい加減に教えてくれる人が多いのですが(本人は本気だと思うのですが)、ウィーンの1つ目の教室を探すのに、1人目はホテルのロビーの人で、地下鉄降りたら人に聞くようにと、2人目はこの駅で降りるのではなくて、2つ 乗り換えてそれからバスに乗れと言われ、


その女性は携帯で場所を検索しているようでしたが、ちょっとこの人の言うことはおかしいと思い、3人目はレストランのお兄さんでバーカウンターの人に聞きながら、ここを出て右そして右へ行ったらバスに乗って4つ目で降りたらいいと。まあ信じようと思い、言われた通りにこのバスでいいのかなと思い ながら4つ目で降りて、又人に聞くと、ここで降りるのではなくもう4つ目で降りるはずだったのだと言います。全くいい加減にしてくれと思いながら、

方向だけはわかったので何となくこの人なら大丈夫かなと思って聞くと、何とか行きたい所がわかり、そこからかなり歩いてやっとたどり着きました。以前アメリカからメールで、JSDCの練習会に参加したいと言ってきた日本人カップルが練習会場所に1時間かけて探して来たことを思い出しました。この教室は兄弟2人とお母さんでやってる、60年前にお婆さんが作ったという立派な格式あるスタジオでした。


ここも立派なバーがありました。私に直ぐに何か飲みますかと聞かれ、赤ワインを頼むと、先生の1人である弟さんがバーに入ってお盆に載せた赤ワインを一杯持ってきてくれました。このお盆を持ってダンスフロアに行来ました。休憩時間にもこの先生はバーに入って生徒さんたちの注文を受けていました。この優しい兄弟にクラスが始まる前に色々質問させて頂きました。ここもカップルだけのクラスで、この夏は週に3日間だけ開けてると言いいます。でも夏はバケーションで生徒さんは少ないと。ダンスの種類はと言うと前のスタジオと同じくスローフオックス、イングリッシュワルツ、タンゴ、クイックステップ、ウインナーワルツ、ルンバ、チャチャチャ、ジャイブ、サンバ、パソドブレ、ディスコフォックス、の11種類。サルサやウエストコーストスウィングは時々やるようです。アルゼンチンタンゴはやっていませんでした。他にブルースもやっていました。日本でやってるようなブルースではなく、横タッチ、横タッチを基本としてそこからいろんなステップをしていました。スローフオックス はボックスからインターのステップを入れた感じで、イングリッシュワルツと言えども、アメリカンのように片手になたちもしていました。タンゴはインターのまま、ルンバはキューバンルンバですが、日本で一般にやってるような片手で組んで始めるのでなく、両手で組んでベーシックをやりながら、色んなステップに展開していくやり方で、私もニューヨークでこのように習いました。チャチャチャはアメリカンと全く同じですが、男性は 右足から横前横閉になっていました。ジャイブはアメリカンスタイルのイーストコーストスウィングの曲を早くしたもので、JSDCでいうベーシックのスローを3歩(1a2)で踏むものでした。


JSDCの普通のスウィング(ベーシックのスロー(1、2)を1歩で行う)を 彼達はブギと呼んでいました。日本のスローを2歩で行うジルバをブギウギと呼んでいました

JSDCではステップタッチとタッチステップの2種類があります。タッチステップはアメリカでは時々使う人がいます。1歩だとだるい感じ、3歩だと疲れるという時の曲のテンポの時、このタッチステップを使うとクールに見えて私は好きです。 ちなみにJSDCのスウィングには4種類のベーシックがあります。シングル(S) ダブル(12)、トリプル(1a2)、キックステップ(12),,キックステップはリンディホップの基本版です。ディスコフォックスですが、アメリカや我々のハッスルと似てますが少しベーシックが違います。ここの先生は、ハッスルはディスコフォックスのレベルが上がったダンスだと言っていました。私はディスコフォックスは余り知らないので何とも言えませんが、YouTubeなどでディスコフォックスの大会を見てますと殆どハッスルのように見えます。

パソドブレをソーシャルで使うのもヨーロッパの特徴だと思いました。ウインナーワルツは、

アメリカンのようにヘジテーションもアンダーアームターンもしていました。


皆さんダンスシューズは履いてますが、服装はジーパンありの全くのカジュアルでした。

ヒールトウなどのフットワークやホールドは全然こだわってなく、相手と上手くステップが踏めればOKという感じでした。くたびれるとそれぞれ勝手に椅子に座って休んでいました。


とにかく、レッスンも習うというより楽しみに来てるという感じでした。

ヨーロッパ(楽しむ)、アメリカ(楽しみながら習う)、日本(習う)

ここが一番の違いかなと思いました。

 

(ウィーン1つ目の教室)

     

 

(ウィーンの2つ目の教室)